NetWalker

2010年02月09日

Sharp NetWalkerインプレッション(2:OS、ソフトウェア環境)

僕はMS-DOS系譜のある意味生粋のWindowsユーザーだが、ほんの少々UnixやLinuxを触ったことがないわけでもない。ほんっとに少々だけど。
しかし、NetWalkerでひさびさにLinux系OSに触りカスタマイズしてみて、「ずいぶんユーザーフレンドリーになったなあ」と驚いた。特にアプリケーションのパッケージ管理が充実していて、ソフトの導入が簡単なことに隔世の感を得た。

もっとも10年以上前のRedHutとか数年以上前のLinux Zaurusからだから、実際隔世だ(笑)。

また、デスクトップ環境を交換して使い勝手を大きく変えられることにも驚いた。単に「テーマ」を変えるのとは違うんだねえ。僕はさっそくLXDEにしている。
サスペンドからの復帰も早くていい。これはubuntu故かハードウェアの工夫故かは分からないけど。
アプリケーション自体も、機能十分なOfficeスィーツにブラウザにメーラーにスケジューラにととても充実しているし(しかもWindows上にも同じものがある)、これならSharpがモバイル端末に採用したことも理解できる。
ARMなんて非力なプロセッサでこれだけの環境ができるんだから、ずいぶんとLinuxも融通が利くシステムなんだなあ。僕の感覚では、Unix系は「上位の(つまりパワフルなハードに乗せる)」OSなんだが…、まあ、この感覚が20年前のものなんだろうな。今時は組み込み系で使われている例も多いし。

ただ…。仕方ないことだけど、使い勝手を突き詰めようとするともどかしい局面が多い。ショートカットキーの組み合わせでアプリを一発起動したいとか、メニュー形式のランチャーが欲しいとか、簡単キー操作のファイラーが欲しいとか。
多分かなりの部分はできるのだろうと思う。ただそういった情報へのアクセスが容易ではないし、できても設定ファイルを書き換えとかスクリプトをいじるとか、たいていそういう努力が必要だ。たとえばファイラーを探してみても、あるにはあるけど、癖が強かったりインストールが面倒だったり、やたら重量級だったり、カスタマイズが難しかったり…。
やはり基本的なユーザー数の違いがユーティリティやUIの充実度に差となって現れているのだろう。
もともとそういう困難を自分で乗り越える工夫は好きな方ではあるが、Windowsユーザー歴が長くなった今、堕落して(笑)昔ほどには根気もなくなってきているし、どこまでがんばれるかなあ。


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2010年02月06日

Sharp NetWalkerインプレッション(1:ハードウェア)

またしばらく空けてしまった。

このブログの方向を少し変えようと思う。今まではカメラ・写真に関することのみだったが、今後はそれ以外の趣味的内容も書いていくつもり。ブログを分けていたのだが、あまり更新しないブログを二つ持つのも不合理なので(苦笑)。
 
さて、SharpのNetWalkerを入手した。テキスト入力とスケジュール管理が主な目的。今までは昔ながらのPDA(hp iPaq114)でスケジューラを使っていたのだが、やはりキーボードが使える機械が欲しかったのだ。もともとhp200LXやLinux Zaurusなどの小型機好きでもあるので(笑)。
せっかくなのでインプレッションを書いておこうと思う。最初はハードウェアについて。
 
筐体はしっかり感があってよい。値段が高いという意見もあるが、こういった凝縮感あるデバイスが数万円で、しかもそれなりに品質が高いというのはたいしたものだ。ただ樹脂よりは金属ボディの方が好みではある。
文庫本サイズで手軽に持ち運べるのもよい。しかし中身はちゃんとしたPCだというのがまたいい。年寄りくさい言い方になってしまうが(笑)、HP200LXやLinux Zaurusから考えると隔世の感がある。これらの機種も実はPCではあったわけだが、扱いはPDAだったし、スペックも同時代のPCから見ても相当低かったわけで。NetWalkerもスペックはかなり劣るが、まがりなりにもデスクトップ機と同じことができるPCであって、そもそもの立ち位置が違う。
 
色はホワイトにした。
全色そうだが、カタログで見るのと実物とではかなり印象が違う。レッドは思ったより(僕の好みよりは)下品だし、ブラックは悪役っぽいし手の脂など汚れが非常に目立つのが難点。どちらもカタログで見るより印象が悪い。一方、ホワイトはカタログより実物の方がよい。ゴールドに見える部分が下品かと思ったが、実物は落ち着いていて悪くない。
(あくまでも僕の好みの話だけど、レッド・ブラックのユーザーにはスミマセン)
 
キーボードは世評どおり今ひとつ。
理由は二つあって、よく言われる「キーのぐらつき」に加えて、僕は「押下に力がいる「硬い」タイプのキーであること」も打ちにくさにつながっているように思う。キーを確実に押すように努力しないとならず、タッチタイプに集中できない。慣れないうちはキーの取りこぼしも頻繁に発生してしまう。
「NetWalkerガリガリ活用術」によれば、キーのぐらつきは、親指タイプ時などに隣のキーまで入力されてしまうことを避けるために、あえて残されたとのこと。なるほど、そういう面はあるのかもしれない。メーカーもそれなりに実験して決定したのだろう。しかしたとえばSONY VAIO PやXのように独立キーにしたらよかったのではないか、などと考えてしまう。せめてもう少しキーが軽いとよかったのだがなあ。
全体の作りのよさの中で、キーボードだけはちょっと高級感に欠けるペコペコとした打鍵感で「もうちょっと」感が漂ってしまっている。これは残念だ。
ただ、配列自体はよく考えられていて、キーを探して迷うことが少ない。この部分はよく設計されていると思う。それもあって、こうやって入力しているうちにずいぶんと慣れてきた。僕はもともとこういう小型キーボードにはHP200LX以来けっこう馴染んできているのだ(笑)。あ、でもCtrlキーはAの左にあってほしかったな。スペース的に難しいけど。
 
画面は、事前に店頭で見ていたときには「小さい!」と思った。解像度が高いのが逆に表示用フォントの絶対的な小ささにつながり、一瞬不安を感じさせるのだ。しかし、電車で立ちながら使うなんてときは顔からの距離も遠くなく、意外に問題ないことがわかってきた。デスクで使うときにも慣れてきた。つまりこれも慣れればOKということ。
液晶の表示はとてもきれい。さすが「液晶のシャープ」(笑)。
 
光学式ポインティングデバイスは、最初はやや違和感があったが、割にすぐ慣れることができた。慣れると精度も問題ない。やはりこれが着いていることは便利で、おかげで僕は一度もタッチパネルでの操作をしていない。

インタフェースも、USBがふたつあるのは上等だ。ただmicroSDスロットはカバーに不安あり。あまり抜き差しするものではないな。

バッテリーの駆動時間はじゅうぶん保つ。公称通り10時間かはわからないが、一日あちこちで開いてちょこちょこ作業するくらいは何の問題もない。僕は追加でACアダプタを購入してあるので、なお問題ない。
ただこのACアダプタは本来Willcom D4(Sharp製)用のもの。同型番ではあるが、NetWalker用のオプションとして正式に単体発売されていないのは理解に苦しむ。少し変わった電圧を利用しているため、サードパーティ製のACアダプタが使えないから、なおさらそう感じる。

総じてハードウェア(のユーザーに接する部分)はよくできた機械だと思う。次機種があるとして、改良して欲しい点は、キーをもっと軽くすることと、画面を可能な限り大きくすることくらいかな。前者はかなり重要な点だけど。

※後日、写真追加予定。最近のサイズが大きい画像ファイルを扱うには非力かな。さすがに。


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