2011年03月10日

FujiFilm X100、OVFでのブライトフレームの傾き その2

前の記事を書いてからふと思いついた。傾きが気になるなら、OVFの時はフレーミングガイド(分割線)を非表示にすればいいじゃないか。なまじ分割線なんかあるから気になるのであって、水平を取る時は電子水準器に、そうでない時は外枠だけでざくっと切り取ろうと、割り切ればいい。
ちなみにフレーミングガイドなど情報表示の取捨は、設定の「カスタム撮影画面」でできる。
急いでいる時などは、やはりブライトフレームを当てにしたい。じっくり撮っている時も、フレームから受ける感覚と電子水準器とが違うのは、けっこう気持ち悪い。
とは書いたが、後者のフレームと水準器の感覚のズレについては、フレーミングガイド非表示で電子水準器だけに感覚が集中することでずいぶんマシになる。前者はいかんともし難いが、これはEVFに切り替えることで対応できる。というかそれがX100の新機構の売りなんだよね。

少し試したところでは、傾きのストレスがかなり低減した。我ながらなかなかナイスな発想の転換だ(自画自賛)。

もちろん傾いていない方が良いに決まっているのでいつか調整には出すつもりだが、問題の収束を見て、メーカーにも対応のノウハウが出来てからの方が確実で良いだろう。それまであまり考え込まずに使える目処がついたのは嬉しいことだ。


でも(自分もこんなブログを書いておいて何だが)以前だったらこれくらいの傾きはそう大きな騒がれ方はしなかったろうなと思う。デジカメ時代になって、フィルムではあり得ないような拡大率での鑑賞や、背面LCDの表示(事前表示)と撮れる画像が一致することなどが当たり前になって、ユーザーの要求も格段に上がったわけだから、対応しなくてはならないメーカーはつくづく大変だな。

本来は、光軸がレンズと一致しないタイプのファインダーを使う場合には、あまり厳密なフレーミングを志向するべきではないのだろう。X100にしても特にOVF時は、そもそも視野率は約90%と低いけど、それよりはクリアな「見え」を味わいつつ、「そのあたり」とザクッとフレーミングしてサクッと撮ることを楽しむべきなのだと思う。
また、OVFとEVFの切り替えというかつてない機構を盛り込んだのだから、製品発売初期はいろいろとあるのが現実だ。X100に限らず、どこのメーカーの新製品でもよく騒がれてるよね。
もちろん性能は緻密に発揮されるに越したことはないし、その要求はした方がいいが、一方であまりカリカリせず気長に鷹揚に付き合うのがいいと思う。経験的に、たいていは2ヶ月ほどで収束するものだし。

誤解されているかもしれないけど、僕はいろいろ文句つけてはいるが、X100を手に入れたことは全然後悔していないどころか、相変わらず楽しい気持ちなのだ(笑)。突っ込みどころはあれど、それくらいでは褪せない魅力を持った機種だと思う。

余談ながら、今回の件でも、ネットでは大騒ぎしている人(やそれを煽っている人)がいるけど、どうなんだろ。どの製品でもなにか初期的なトラブルがあった時には(一部で)よく騒ぎになる。僕が持っている製品ではK20、K-7、K-5などでかならずなにかあった。しかし、気になるのはわかるが、それで製品を全否定するのは違うと思うんだけどね。まして全ユーザーを代表してメーカーとその製品を否定するみたいな態度でいられると、その姿勢の方が不快かつ滑稽だな。

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写真追加。ISO3200で。高感度画質のノイズの少なさは良い。AEはずいぶん明るめに出る。これも実際は相当暗いです。それにAFはなかなか正しく合わないけど、さすがに仕方ないだろうな。



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2011年03月09日

FujiFilm X100、OVFでのブライトフレームの傾き

価格.comの口コミ掲示板でも話題になっているが、光学ファインダー時のブライトフレームが傾いている個体に、僕も当たってしまったようだ。うーん、残念。

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上が電子水準器を基準にしたもの、下がフレーム(24分割に設定)の中心線を基準にしたもの。約1度弱傾いている。

たかが1度ではあるのだが、時によってはびっくりするくらいフレームが当てにならないことがある。特に近景で被写体を斜めに見上げるような場合なのだが、OVFのディストーションと相まって傾きが大きく見えてしまう…、のかな?このあたり理屈はよくわからない。OVFは光学設計が難しいらしいし、ディストーションの大きさ自体は仕方ないと思うけどね。

もともと建物・まちなみが主な被写体なので水平にはちょっと敏感になってしまう。たいていは電子水準器を基準にしているが、急いでいる時などは、やはりブライトフレームを当てにしたい。じっくり撮っている時も、フレームから受ける感覚と電子水準器とが違うのは、けっこう気持ち悪い。

まあ、しばらくは撮影を楽しみたいし、富士フイルムも対応を検討中という話もあるようだし、様子を見て落ち着いた頃に調整に出そうと思う。

DSCF0209s

撮っていて楽しいカメラですよ?(フォロー)


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2011年03月07日

三菱鉛筆ピュアモルトボールペンをジェットストリーム化(その2)

久々に文具ネタ。

以前はてなダイアリーでやっていた古いブログの方に、「三菱鉛筆ピュアモルトボールペンをジェットストリーム化(その1)」という記事がある。
その1と銘打ちつつ続きを書かずそのまま放置してしまっていたのだが、このネタは関心ある方が多いらしく未だにコメントをいただいてしまうし、なによりネタを放置してしまったことが今更ながら心苦しく、ここで続きを書いておくことにする(なので、こちらでははじめて書くネタなのに「その2」(苦笑))。

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前置きは件の記事を参照いただきたい。要は、三菱鉛筆 PURE MALT oak wood premium editionボールペン(ノック式のもの。型番SS-2005)に、書き味に定評あるジェットストリームリフィルを入れてしまおう、ということ。タイトルそのままですね

ペン以外に用意するのは下のふたつ。

・三菱鉛筆スタイルフィット(ペンと軸の組み合わせ豊富な商品シリーズ)の油性ボールペンリフィルSRX-89-??。これはジェットストリームシリーズと同じインクを使用している。僕は黒1.0mmのリフィルを用意した。
・外径5mm、内径3mm、長さ57.5mmのパイプ。

必要なのはこれだけ。後者のパイプは田宮の透明プラパイプ5mmがちょうど良い。模型店などで入手できるが、通信販売でも購入できそうだ。僕は東急ハンズで購入した。

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これを本来のリフィルSJ-7の太い部分と同じ長さ(57.5mm)にカットするだけ。

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で、そこにスタイルフィットのジェットストリームリフィルを差し込んでしまう。パイプ径の誤差でゆるい場合は、リフィルにセロテープを巻くなどすれば良い。固定する必要はない。

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あれ?後ろが飛び出してるよ?と思う方、ご心配なく。見えないので推測ではあるが、どうやら軸内部のリフィル尾部を押さえる部分がパイプ状になっているため、ちょうど飛び出した部分がそこに入り込む形になるらしく、この飛び出しがむしろ都合がよいのだ。そのおかげで、パイプとリフィルを固定する必要もなく、他に何の工作もなく使えるわけ。
これでジェットストリームインクのピュアモルト軸が使える。快適(^^)。

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ただ、実用にはなるものの、微妙に長さが足りずペン芯の出る量が少~し物足りない。
僕はこれが気になったので、もう少し加工した。といっても簡単な話で、リフィルをカットして、カットした分+1mm程度の長さのリフィルと同径の棒をパイプの後ろから挿しただけ。つまりたとえば24mmカットしたら、25mmの棒を用意すればいい。要はリフィルと棒を合わせて1mm程度長さが伸びればいいというだけだ。

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写真ではわかりにくいが、こんな感じ。

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わずかな改善だが、これで万全(^^)。

ひとつ注意を喚起しておくと、これは僕が持っている軸での成功例だということ。ロットの違いや設計の変更などで、別の軸ではうまくいかないこともあるかもしれない。
なぜわざわざ喚起するかというと、前のブログでのコメントでは「ペン先が出てこない」という報告があるからだ。僕の軸での例から考えると、ペン先が出てこないというのは原因がわからない。もしかしたらノック部内部の構造が変わっているのかもしれない。

ただ、SJ-7が本来のリフィルであることは変わらないから、違う工夫で回避できそうな気はする。たとえば外側に使うパイプの尾部側に蓋をして、リフィルをそれに合わせてカットしてから差し込むとか。つまり飛び出しを無くして外径をSJ-7と同じにしてしまえば、使えるはず。

興味ある方はお試しあれ。


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FujiFilm X100を酒の肴に

せっかくX100を購入して最初の週末だったのに、所用があって全然撮影できなかった。その代わりに(?)、夜に酒を呑みながらX100をいじりまわした。

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 レンズ前面がけっこう露出しているだけに、逆光時それなりにゴーストやフレアは発生するので、なるべくフードを付けていたい。アルミ製の被せ型レンズキャップはもちろん悪くはないが、フード使用との両立はしがたいのだ。キャップを外し、もともとのリング(回転式)を外し、アダプタ(回転式)をはめ、フードをはめ、なんてのはちょっと脱着の手間がかかりすぎる。とすると、フードを付けっぱなしにして、レンズキャップはつまみ式のサードパーティ製(49mm)を使うのも手かななんて思う。…ただ、そんなレンズキャップは質感が今ひとつなものばかりなのが難点だな。

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 ホットシューはカバーが欲しかった気もする。しかしプラスティックの板がはまっているのだと安っぽくなってしまうかな。昔のカメラはカバーなんかなかったし。雰囲気重視というところかもしれない。

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 付属のストラップは「十分」とは書いたが、よく見るとゴム的な質感で、ここはやはり本革のストラップくらい付けたいところ。

 前回今回と、なんだか「足りない部分」ばかり書いている気がするが、これもX100が「酒の肴になる」カメラだからこそだ(笑)。肴になる条件とは、質感が良く、機能豊富であること、そしてなにより個性があり(デザインでも機能でもマーケット上でも)、それらの結果手にとってニヤっとできること、というところか。
 考えてみれば、僕は肴になるような機種が好きだ。PENTAX K-5しかり、RICOH GRDやGXRしかり。X100はその中でも際だっている。もうちょっと設定でカスタマイズ可能な項目が多いとうれしかったかな(笑)。



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2011年03月05日

FujiFilm X100の高感度、とその操作

X100の高感度時の絵は、カラーノイズが少なくてかなり好ましい。もちろん個人の感覚ISO1600でも十分常用に値するし、L版くらいのプリントサイズなら6400でも問題ない。拡張感度の12800すら、けっこうイケると思うくらいだ。

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ところが、高感度を使うにあたって、その変更操作には難がある。
まず背面LCDを表示させていない場合には、Fnボタンを押しながらレバー操作かコマンドダイヤルを回すことでISO感度を切り替えることになる。しかしこれがどうも操作しづらい。レバーもコマンドダイヤルも小さくて指がかりが悪い上に、操作にクリック感がないので、誤操作しがちなのだ。
また切り替えられるISO感度のステップが1/3段刻みなので、たとえば400から1600に切り替えるのに6回もレバーを倒さなくてはならない。で、その間にFnボタンから指が外れてしまったりする。僕は1段刻みでいいのだけど、カスタマイズはできない。
X100は間違いなく持っていて/撮っていて楽しい機種だけど、このあたりはちょっと残念な点ではある。


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